晴れ時々ぼんやり♪

のんびりきままな徒然記

緊急時はSMS!

子供の頃からほぼマンション住まいで、あんまり台風を怖いと思ったことはなく育ってきた私にとっては、香港の台風のほうがよっぽど怖かった。

 

建物が揺れることで力を逃す造りなんだと、後から知った。

だがしかし、香港の高層住宅は普通に30階くらいまである(天井も高い)ので、めちゃくちゃゆれて知っててもこわかった。

 

日本に帰った今は建物自体が低いので、多少揺れてもへいき。

高層階は想像したくない。

 

うちの母は台風の通り道と言われるような地域で育っていて、家中の窓は必ず開けておくようにと言われていたという話は聞いたことがある。

なんかどっか話が誇張されてるような気もするけど、部屋の風圧があがって窓が割れるのを防ぐためだと思われる。

 

あと、おにぎりをたくさん作って停電に備える。

マッチとろうそくを用意、ラジオつけて、おみずを汲んでおくとか?

うーん 時代を感じる。

 

私もなんとなく、停電したらいやだなーと思って おにぎりを作ったりはしてて。

お水はブリタを使うことで日常的に汲み置きが必ず1Lできるからおすすめ。

(まぁいわゆる気休め:別に災害用の備蓄があるから大丈夫)

 

ゆうべの台風は帰国してから一番の怖さだった。

夕方から家族全員の携帯・スマホの端末から、これでもかとけたたましく鳴り響く警報音と、ほぼ同時に外から聞こえる防災放送のゆったりした女性のアナウンスは、私たちを怖がらせるのに まったくもって十分な威力を発揮した。

 

あの心臓をぎゅっと鷲づかむかのような不意を突いてくる不快な音、すばらしい。

不快な音に優劣をつけるとしたら最優秀賞をおくりたい。

 

夫は 台風ひどくなりそうだから、早めにかえるわーと言って暴風雨の中、私たちを置き去りにし、薄っぺらな毛布を一枚抱えて、とっとと帰っていった。

(こう書くと随分薄情だな(;´Д`) まぁそんなもんですわ)

 

警報は知らせるたびに緊急度が上がってゆき、最終的には避難指示(緊急)までいった。スマホの画面は市内を流れるあらゆる川の氾濫危険水位の超過を知らせる表示でいっぱいになった。

川のそばの地域の方々は震えるほど怖かったにちがいなくて、何事もなく早く過ぎて朝が来てくれるのを心から願った。

そんな風に思う夜がくるとは思わなくて、人生いろいろあるもんだなと。

 

そして、夫は やっぱり大雨でいつもより時間がかかったみたいだけど無事に家についたことを日付が変わる前にLINEで知らせてきた。

 

そして、私と娘は某TV局がスマホゲームよろしく声優まで使って、大変おもしろおかしく選挙報道をやっていて そりゃもう釘付けだということをLINE上で力説した。

呆れたのか夫からは以降 数時間後の「おやすみ」スタンプまで返事すらこなかった。

 

当確が出るたびにキャラが喋るので、珍しい党だと「もっかいゆってぇーーーヽ(・∀・ )ノ キャッ キャッ」と娘と二人で絶叫していた。

またやってくれるといいなー (。◕ ∀ ◕。)♡

 

そんな中、風が強すぎて無駄な小窓つきのうちの窓は、隙間風で中からの風圧がかかり、一旦閉めた部屋の戸や襖が、ちょっとやそっとの力では開かなくなるというおもしろい珍しい状況に。

(もしかしたら こういう時はむしろ隙間を空けておいた方がよかったのかも・・)

慣れてないから 対処の仕方がわからない・・(;´∀`)

 

風と雨が窓を叩きつける音に加えて、寝入り端のけたたましい警報音からか子供達はこわがって、自室で眠れないと言い出したのでリビングに移って眠ってもらった。

 

我が家はハザードマップを見ても大雨による土砂崩れや河川の氾濫による水害などの自然災害は想定されていない地域なため、避難指示が出ても自宅待機が最も安全。

なんだけれども、ゆうべは避難した近隣の方もいたのかもしれない。

(同じ建物の中で、玄関をバタバタと開け閉めする音が深夜まで続いていた)

 

お年寄りのご夫婦や一人暮らしなら、さぞかし心細かっただろう。

心配して様子を見にきたご家族が訪ねてきたりもしていたのかもしれない。

暗闇で窓を打ちつける雨音や風の音は不安を煽り、TVは衆議院総選挙の悲喜こもごもを面白おかしく演出し、合間に申し訳程度の内容で「避難警報が出ています」と、モノクロの定点カメラの画像を映していた。

 

避難指示の地域は時間を追うごとに広がっていった。

あらゆる地域のあらゆる河川が氾濫危険水位を軽く超えた。

氾濫した場合の被害は、想像できる範囲でもかなり広範囲なもののはずだった。

 

一般的に情報弱者と言われるご高齢の方々に 本当にその情報が届いているのかどうか、頼みの綱であるTV放送(特に地元のメディア)で選挙報道が前面に押し出された状況では とても不安に感じた。

 

21時、22時Twitter上では、大和川の水位が危険だと情報があった。

状況は刻一刻と深刻さを増した。

 

1:00過ぎには、大和川の上流で氾濫したとネット上に情報はあった。(NHK ニュース)

氾濫する2時間程前に、その場所の水位計はすでに壊れていたのでは。という一般の方のツイートも見受けられた。

報道各局はあらゆる川が氾濫危険水位を超えていますと報道しつづけ、30分後の1:30 やっとNHK大和川の氾濫を伝えた。

 

当落が落ち着いてカメラを他に動かせるようになったのだろうか、カラーの映像が増えた。

 

この間、30分。

タイミングを逃し、逃げ遅れた方はいなかったのだろうか。

もっと早く知りたかった方もいたのではないだろうか。

お年寄りや病人、怪我をした方、体の不自由な方、小さな子供を抱えた家庭で、避難の判断がつかず不安な夜を過ごした人はいなかっただろうか。

被害を最小限に留める呼びかけや、避難を誘導する情報がゆうべのTV報道の中にどれくらいあっただろうか。

 

選挙がなかった場合を想定して、改めて考えてほしい。

 

見ていた番組が指定するハッシュタグをつけて、緊急なので選挙報道より今は避難情報を放送してくださいとツイートしたところ、

それを見た方の中に「途中でニュース入ってるでしょ?」と30分に一度の遅れた情報を流している映像をつけて返してくる人もいた。

@リプではないけれど、dボタンを使いこなそうな とかいうツイートもあった。

 

自分のおじいちゃんやおばあちゃんがそういう状況にあっても同じことを言うのかな、こういう人たちは。

 

昨日の緊急時、TV放送は報道としての機能を果たしていたのだろうか。

(特に 桂川流域を含むKBS京都と 大和川流域のTV大阪と奈良TV。

同じように選挙特番を続ける必要がほんとにあったんですか)

 

不安な夜を過ごしている人たちより、おっさんや おばはんの万歳三唱を優先したのではないだろうか。

結果的にそうなってしまった、とか言うんだろうか。

 

どのチャンネルにしても金太郎飴みたいに選挙選挙選挙って、

人命より視聴率とったようにしか みえなかったよ。

 

何を言いたいかって、

昨夜は ものすごく異質な夜だった。

安倍さんにはすごく期待してる、でも 報道にはもう期待しない。

 

ネット上に必要な情報は全てある。

困った時はSMSで検索したほうが早い。

だから、もし誰かのためになる情報を見たら自分も(自分を特定できること以外で)努めて上げていこうとおもう。

 

家族にもSMSの使い方を教えよう・・と考えを改めた夜でした。

おしまい